「X(旧Twitter)の『おすすめ』タブ、最近ノイズが多くないですか?」
知らない人の喧嘩、過激なインプレッション稼ぎ、興味のないプロモーション広告……。 見たくもない情報を強制的に見せられるアルゴリズムに、疲れ果ててしまった人も多いはずです。
そんなあなたにBlueskyをおすすめします。 Blueskyが画期的なのは、「アルゴリズム(タイムラインの並び順)をユーザーが自分で選べる」という点です。これを「カスタムフィード」と呼びます。
今回は、エンジニアとしてBlueskyの技術的仕様を追いかけている私が、「これだけは入れておけ」という鉄板フィード5選と、その設定方法を解説します。
Xとは違う!「カスタムフィード」の仕組みを30秒で解説
「アルゴリズムを選べる」と言われてもピンとこないかもしれません。 わかりやすく「お寿司屋さん」で例えてみましょう。
X (Twitter) :大将(運営)が勝手に握ったお寿司が、強制的に皿に盛られる「お任せコース」。嫌いなネタも、食べたくないタイミングで食べないといけません。
Bluesky :レーンに流れている好きなネタ(フィード)を、自分で選んで取れる「回転寿司」。マグロだけ食べたければ、マグロ専用レーンを自分のテーブルに引くことができます。
Xなどの従来型SNSでは、運営だけが知っているブラックボックスなロジックで表示内容が決まっていました。 しかしBlueskyでは、「何を表示するか」というロジックを世界中のエンジニアが開発し、公開しています。私たちはそれを、スマホアプリをインストールするように「好きなだけ選んで実装」できるのです。
まずはこれ!日本人ユーザーにおすすめフィード5選
星の数ほどあるフィードの中から、私が実際に試して「これはタイムラインの質が劇的に上がる」と感じた5つを厳選しました。
1. Japanese Super Hot

おすすめ度: ★★★★★
- 100いいね以上の日本語の投稿だけを集めたフィード
- 解説: Blueskyはまだ英語圏やポルトガル語圏のユーザーが多いです。「Discover(発見)」を見ても外国語ばかりで読めないと感じたら、まずこれを入れましょう。これを入れるだけで「活発な日本のTwitter」のようなタイムラインが一瞬で出来上がります。
2. Mutuals(相互フォロー)

おすすめ度: ★★★★☆
- 相互フォローしている人の投稿だけを表示
- 解説: 「自分がフォローしていて、かつ相手もフォローしてくれている人」限定です。一方的にフォローしている有名人やニュースなどが除外されます。 「本当に仲の良い友達」との会話だけを楽しみたい、古き良きSNSの空気を味わいたい時に最適です。
3. Quiet Posters(静かな投稿者)

おすすめ度: ★★★★☆
- 「投稿頻度が低い人」を優先的に表示
- 解説: これが地味ながら神機能です。 通常のSNSでは、中毒者で投稿数が多い人の声ばかり大きくなり、タイムラインを埋め尽くしてしまいます。このフィードを使えば、「たまにしか呟かないけど、有益なことを言うあの人」の投稿を見逃しません。
4. CatSky – Cat Pics(猫画像)

おすすめ度: ★★★☆☆
- 猫の画像付き投稿だけが無限に流れてくる
- 解説: 猫派のあなたに。 ※犬派の方は「Dog Pics」、イラスト好きなら「Art」で検索してみてください。
5. Science(科学ニュース)

おすすめ度: ★★★☆☆
- 科学、技術、宇宙などのニュースに特化
- 解説: 科学が好きなら入れておきましょう。 炎上ベースの話題ではなく、純粋な知的好奇心を満たす情報が集まります。Xでは埋もれがちな「良質な記事」に出会える確率がグッと上がります。
カスタムフィードの追加・設定方法
気に入ったフィードを見つけたら、ホーム画面に追加(ピン留め)しましょう。手順は3ステップです。
- フィードメニューを開く
- 気に入ったフィードを「フィードをピン留め」する
- マイフィードからフィードを開く

以下はJapanese Super Hotのフィードです。
好みの投稿だけをアルゴリズムで選定されるのでストレスフリーですね!
フィードは左右のスワイプで切り替えることもできます。

上級者編:自分だけの「オリジナルアルゴリズム」を作る
「既存のフィードでは満足できない」 そんな方は、サードパーティ製ツールの「SkyFeed」を使えば、エンジニアじゃなくても自分だけのアルゴリズムを自作できます。
- 「『猫』という画像付き投稿」+「いいねが50以上」+「日本語」
- 「『Python』を含む投稿」-「『初心者』を含む投稿」
といった条件を組み合わせるだけで、自分専用のカスタムフィードが作れてしまいます。 また、SkyFeedでは他の人が作ったレシピを見ることもできます。ゼロから作らなくてもカスタマイズが可能です。
まとめ:アルゴリズムも「資産」も自分で管理しよう
Blueskyのカスタムフィードを使えば、SNSの主導権を「運営」から「自分」に取り戻すことができます。ストレスのない、あなただけの快適なフィードを作ってみてください。
忘れてはいけないのは、「Blueskyという場所自体は、まだ借り物である」ということです。 どれだけ居心地の良いフィードを作っても、サービス自体が終了すれば、あなたの投稿もフォロワーとの繋がりも消えてしまいます。
本当に情報の主導権を握りたいなら、SNSは「情報収集と拡散の場」として使い倒し、自分自身のコンテンツは「独自ドメイン」に蓄積するのが、最強のリスクヘッジです。
私もXの凍結リスクや仕様変更に備えて、ブログという「自分の城」を構築しました。 「SNSに依存しない生き方」に興味がある方は、ぜひ以下のロードマップを読んでみてください。


